星総合病院心臓病センター
よくある質問



Q.現在通院している病院で狭心症と言われ心臓カテーテル検査を受けるようにいわれています。どのような検査なのでしょうか?


A.心臓カテーテル検査は循環器科のなかでも特に高度専門的な検査です。
 問診、心電図、レントゲン、エコーの検査で狭心症や心筋梗塞を疑われるときに確定診断するために行う検査です。通常は手首、肘、足の付け根(そけい部)の血管からカテーテルと言われるプラスチックの管を心臓の筋肉を栄養している冠動脈まで進めていき、造影剤と言われるお薬を注入し冠動脈の血液の流れが悪くなっていないかを調べる検査です。歯を抜くときと同じく局所麻酔で行います。冠動脈の血液の流れが悪くなっていれば、カテーテルを使って治療することができます。カテーテル治療は、頻度の増えている虚血性心疾患治療の中心をなす重要な技術です。高度な技術であるため、医師には多くの経験に基づく知識と技術が必要です。
 当院では幸い東北地区屈指の症例数にめぐまれており、循環器内科の年間の心臓カテーテル検査数は約1500例にのぼります。ですから、皆様方に質の高い検査や治療を提供できるものと確信しております。


Q.診察を受けるにはどうしたらいいですか?

A.当院では平成16年10月より完全予約制外来になっております。予約センター(0120−33−4895)にお電話していただき予約をしていただきますようお願いします。
 また当センターでは県内の開業医の先生方ときちんと連絡を取り合い診察しております。検査、治療の際には当センターで行い、その結果をかかりつけ医の先生方に情報提供させていただき日頃の診察をかかりつけ医の先生方にしていただくようお願いしております。

 紹介状をお持ちいただくことにより、待ち時間短縮にもつながります。また開業医の先生方からも厚い信頼を得ております。
 なおかかりつけ医をお持ちでない方々はいつでも当科外来医師にご相談下されれば当科より患者さんの病状にあったかかりつけ医をご紹介できるかと思います。


Q.夜中に狭心症の発作が起こったときにはどうすればいいのでしょうか?


A.郡山市では「救急輪番制」という方式をとっています。これは各病院が曜日別に救急指定病院になり救急患者さんの対応に当たっております。当院は第2次救急病院であり曜日別救急病院では対応しきれない場合には病院間で連絡を取り合い、依頼があれば得意分野をいかして病院の機能分担するものです。当センターは循環器内科、心臓血管外科の2次救急を担当しています。

 当院では循環器疾患の救急医療の体制を整え、救急治療は必要な患者さんの受入を行っております。郡山及び周辺の都市から重症心疾患患者が当センターに搬送されることも多くあります。循環器疾患の急性疾患の代表である急性心筋梗塞では、当院に搬送される患者数は年間100例前後であります。 急性心筋梗塞急性期には心臓カテーテル治療にて早期に加療する事が必要です。当センターではそのため常時当直医師を配置し、緊急心臓カテーテル検査時には当直医師の他に医師が駆け付け対応するように万全のバックアップ体制をとっております。しかし、緊急検査中は患者さんには多少お待ちいただくこともありますのでまずは、かかりつけ医、曜日別救急指定病院にて診断していただくことが大切かと考えております。ご存知のとおり心疾患は見た目が軽症の方でも常に急変するという危険は付きまとっていますし、来院時にはショック状態で搬送される患者さんもおられます。
 当センターでは常に、「正しくトリアージができるようになること」、「いかなる患者さんに対しても適切な処置が行えること」を目標に日々研鑽につとめております。


Q.心臓以外の血管の病気は診てもらえないのでしょうか?

A.星総合病院心臓病センターでは狭心症・心筋梗塞以外にも手足の動脈が細くなる閉塞性動脈硬化症や太い血管が腫れ上がる大動脈瘤に関しても積極的な加療を行っております。閉塞性動脈硬化症に関しては膝から骨盤内の狭窄した動脈を風船で拡げたり、ステントで拡げたりする治療を行っております。
 大動脈瘤に関しては6ヶ月ごとのCT等の検査にて大きくなる傾向を認めれば当センター心臓血管外科と相談し早期治療を目指しております。大動脈瘤は自覚症状の乏しいこともあるため、以前指摘されてからそのままになっていることも多いためこの機会にご相談ください。


Q.不整脈の病気は診てもらえないのでしょうか?

A.不整脈に関しては24時間心電図やカテーテルを用いた心臓電気生理検査を行っております。年間約60例のペースメーカー植込術を行っており、県内でも有数の実績をあげていると思います。現在、渡辺直彦医師を中心に不整脈ワーキンググループにて治療にあたっています。


Q.最先端の治療はありますか。

A.当センターは決して新しいものを追いかけません。特殊な手術よりは病気の二次予防に力を入れております。病棟看護師の生活指導や病棟薬剤師の服薬指導、栄養士の栄養指導など包括的教育指導が患者さんにとっては最も大切なことと考えております。運動療法も心臓疾患をお持ちの患者さんには大切であり、急性心筋梗塞で入院された患者さんには運動療法と教育指導を合わせた包括的心臓リハビリを行えるように現在、病棟看護師、CCU看護師、当センター医師、病棟薬剤師、栄養士とワーキンググループを作成中です。

心臓病センター冠疾患集中治療室(CCU)の風景


Q.入院の際には個室を希望したいのですが可能でしょうか?

A.当センター内には個室はありません。心カテーテル検査のみの場合には基本的に日帰り入院検査になります。また、心カテーテル検査にて狭心症が見つかり治療になった場合には隔離された個室よりはお隣さん同士がわかる大部屋の方が安全と考えているからです。重傷度の高い患者さんは24時間監視体制のとれた集中治療室を使用することもあります。


Q.どのような先生方がおられるのでしょうか?

A.循環器科・心臓血管外科を含めた当センターは現在、循環器科医師6名、心臓外科2名、研修医1名です。
それぞれの先生方は福島県立医科大学、弘前大学医学部、自治医科大学、岩手医科大学、島根医科大学、東邦大学医学部などと出身大学は色々ですがほとんどの先生は福島県出身です。平均年齢は41.5歳とやや高めですがみんなで力を合わせてがんばっております。
週一度の病棟回診、心臓病集中治療室の回診を行い、心臓病センター医師、看護師全員での積極的治療参加を行っております。

 循環器科の心カテーテル治療に関しては年2回のライブデモンストレーションを行い全国有数のカテーテル術者の先生方を招いて治療に関しての討論を行う研究会を行っております。
 その他、福島県内の循環器科・心臓外科の先生方で作る研究会に積極的な参加、全国規模の学会への参加を行っております。


Q.その他星総合病院が特別に行っていることは何かありますか?

A.心臓疾患を抱えていらっしゃる患者さんの苦しみを少しでも軽減するためには、適確な検査および治療ができる医師が当院だけでなく各地にひとりでも多くいることが不可欠であります。そのため当センターでは、若手の先生方の育成指導にも力を入れております。

 心臓カテーテル検査や冠動脈形成術という高度な技術を必要とする手技の研修においては、研修のプログラムの充実と、多くの治療・検査の経験を重ねることが求められます。当センターでは、患者さんに安心して検査・治療を受けていただけるよう努め、一方で研修者には数ヶ月の経験にて安全で確実な心臓カテーテル検査を行えるように十分な指導体制を行っております。
 また循環器救急の研修においても常に、「正しくトリアージができるようになること」、「いかなる患者さんに対しても適切な処置が行えること」を目標にしております。そのためのトレーニングとしてはやはり多くの患者さんに接して自然に体が動くようになること、そして適切なアドバイスが得られることが循環器救急の体得の最短かつ適切な方法であると考えます。

 当院では年間心筋梗塞来院数は約100例であり現在の3年以上の循環器経験を有する医師の数も6人以上おり、若手の先生方の循環器救急のトレーニングには最適な環境にあると考えています。


スタッフ一同が日々研究・研鑽につとめ、多くの若手医師をお待ちしております。

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