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星総合病院心臓病センター
循環器内科
心臓リハビリテーション

■心臓リハビリテーションとは   ■心臓リハビリテーションチームの紹介   ■Q&Aコーナー


心臓リハビリテーションとは

心筋梗塞や狭心症、心不全、心臓外科手術後の患者さんに術後の痛みを和らげたり、心機能の改善、より早く日常生活に復帰してもらうために行うリハビリテーションのことを言います。
心臓が悪いから動かないように言われている方はおられませんか?心臓はよく人間のエンジンに例えられます。では皆さんがお持ちの自動車は動かさないで大事にしまっておいた方がいいのでしょうか?エンジンもかけず、ドライブにも行かずそのままにしておくとバッテリーが上がってしまったり、なかなかエンジンがかからなくなったり変な音がしたりしてしまいます。そんな経験はありませんか?人間も同じです。心臓は、通常、止まることはありませんからアイドリングしている状態です。時には軽快に動かしてあげた方が良いと思いませんか。
心臓の病気で入院したということは、言うなれば車が壊れて修理工場に入っている状態です。アクセル全開でいきなり飛ばしまくってはいけません。ほどよく慣らしながら運転していかなくてはいけません。そのお手伝いをするのが我々の仕事と考えます。

我々は心電図や血圧、患者さんの自覚症状を見ながら慣らし運転をしていきますが、患者さんの心臓を運転していくためにはそれだけでは十分ではありません。
より長く運転していただくためには、色々な危険因子の排除が必要です。
まずは、食事です。塩分制限やカロリー制限など患者さん個人に合わせて調節が必要です。患者さん本人がバランスの悪い食生活をしているとご家族も同じような食生活になっている可能性があります。ご家族の方々の心臓も心配です。心臓リハビリテーション中に栄養士の先生から栄養指導がありますのでご本人だけでなくご家族の方も一緒にお勉強してみませんか?

次に、お薬です。ご自身のお飲みになっているお薬をご存知ですか?最近はお薬を調べる方法が多く、十分わかっていると言われる患者さんもおられるとは思いますが心臓のお薬は薬効と飲んでいる目的が違うお薬が多いのです。よく使われますが血圧のお薬が心臓保護目的に使われたり、安定剤が血圧を下げる目的に使われたりなどがその例です。自分が何のために飲んでいるのかわかりにくく副作用の欄ばかりに目がいってしまい不安に感じておられませんか?心臓リハビリテーション中に薬剤師の先生から現在内服のお薬に関して服薬指導していただきます。疑問に思うことがあれば何でも相談してください。

次に喫煙です。喫煙は中性脂肪を増やしたり、血管の動脈硬化を促進するといわれております。また喫煙は血管を収縮させ血圧を上昇させます。心臓にとって負担になりますので心臓の悪いといわれている方は禁煙しましょう。運動は禁煙しやすくなるとも言われております。ご本人が吸わなくても周りで喫煙していては間接喫煙になり意味がありません。心臓リハビリテーション中に保健婦さんにより禁煙指導があります。ご本人だけでなく家族の方々も参加してみませんか?

最後に日常生活です。退院した後、温泉に行っていいの?旅行に行っていいの?など良く質問されます。心臓リハビリテーション後に看護師と理学療法士、担当医から退院後の日常生活での注意点の指導がありますので疑問な点があればその際どんどん質問してください。患者さんが不安を解消し日常生活に戻ってもらうのが大切です。
この様に心臓リハビリテーションとは運動療法のみではなく食事、お薬、喫煙など患者さんの日常生活をもう一度考え直し、患者さんの心臓を長く運転していただくことが心臓リハビリテーションの目的です。

当施設は2002年から積極的心臓リハビリテーションの導入を行い、2006年6月から心臓リハビリテーション認定施設を取得しました。
現在、循環器科と心臓リハビリ指導士・理学療法士の長尾先生を中心に入院患者さんで狭心症や急性心筋梗塞、心不全、心臓外科手術後の患者さんに心臓のリハビリテーションを行っております。今後、設備が整いましたら外来患者さんにも施行していく予定です。狭心症や急性心筋梗塞、心不全で息切れがひどい方はかかりつけ医の先生にご相談の上、循環器科 坂本先生外来を予約されてください。

                     星総合病院 心臓病センター 坂本 圭司


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心臓リハビリテーションチームの紹介
 
医師;
 坂本 圭司(さかもと けいじ)
 
理学療法士;
 長尾 光祥(ながお てるよし)
 出身地:福島県郡山市深沢
 出身校:名古屋大学大学院医学系研究科
 資格:理学療法士、心臓リハビリテーション指導士、呼吸療法認定士
 職歴: 財団法人太田綜合病院
     国立長寿医療研究センター
     白山リハビリテーション病院
 趣味: 野球,テニス
 モットー: 弱気は最大の敵
 
 
 三瓶 秀幸(さんぺい ひでゆき)
 出身地:福島県いわき市三和町
 出身校:弘前大学医学部保健学科
 職歴:テレコム機器株式会社
 趣味:映画鑑賞
 モットー:真摯に精一杯
 
 
 飛田 理恵
 【出身地】福島県
 【出身校】千葉医療福祉専門学校
 【資格】理学療法士
 【職歴】リハケア訪問看護ステーション
 【趣味】テニス、スノーボード
 【モットー】リスク管理を怠らず頑張ります。
 
 
 
ボランティアインストラクター;
 日舞、フラダンス、太極拳など患者さんと一緒に運動していただける方、または、興味のある方おられましたら
星総合病院 循環器科坂本までご連絡ください。
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Q&Aコーナー
 
【質問】
自分は心筋梗塞を以前してそれ以降あまり動かないようにしているのですが、どのくらいまで動いてもいいのでしょうか?
【お返事】
心筋梗塞の程度と現在の心臓がどのくらい動いているかによって違いますが、まずは現在動くことで胸痛などの症状が出るかが問題です。もし、動くと「胸が痛くなる」「重苦しくなる」「息切れが最近ひどくなる」などの症状があるようでしたらまずはかかりつけの先生を受診してください。心機能を評価する必要があります。心臓に変化がない、または、症状がまったくないようでしたらまずは平地を毎日10分づつ歩いてみましょう。慣れてきたら毎日1時間を目標に歩いてください。できれば同じコースを決め毎日歩いてみましょう。目安は体が汗ばむくらいのスピードを心がけてください。夜間や早朝は避けましょう。
きちんと鍛えれば、心機能が正常な人の10分の1でもエベレスト登山できるという報告もあります。

【質問】
自分は農家で毎日動いているのにリハビリがいるのか?
【お返事】
運動には2種類の運動があります。腹筋やスクワットなど一部筋肉を使う力の入る運動と体操やウォーキングなど全身筋肉を力を入れずに行う運動があります。
力の入る運動は運動時に息を止めて行うことから無酸素運動とも呼ばれます。無酸素運動は血圧を上昇させるためあまり心臓には望ましくはありません。逆に全身筋肉を力を入れずに行う運動は息をしながら行うため有酸素運動と呼ばれます。心臓にとって必要なのはこの有酸素運動です。毎日農作業などを筋肉を使う作業をされている方は運動としては多すぎることがあります。この機会に多すぎない運動を体験し覚えてほしいのです。


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