【検査説明】
マンモグラフィ(乳房X線撮影)で石灰化が描出され、形や大きさ、分布の状態などから、がん細胞由来の石灰化を疑う場合に行います。
乳房内に出来た悪性を疑う病変組織の一部を、画像ガイド下で針を刺し、針の側面にある吸引口で組織を採取し、病理組織診断を行う検査です。
乳房内で針が360度回転するため、1回の穿刺で多数の組織が採取できます。
縫合の必要はなく、傷痕も5o以下と小さく、30分程度の検査で日帰り検査が可能です。
当院は、県内隋一のマンモトーム生検施設です。
検査前の予備知識の習得、不安感の軽減等に役立てて頂けると幸いです。
※検査の流れ
- 専用の椅子に座った状態で行います。マンモトーム専用の圧迫版で、病巣部が中央にくるよう乳房を挟みます。(マンモグラフィほど強い圧迫はしません。)
- 2方向からマンモグラフィ撮影をして病変部の位置を確認し、生検針を挿入する位置、深さを決定します。
- 皮膚を消毒して、刺入部の皮膚および皮下に局所麻酔をします。
- 皮膚を約5o切開し、マンモトーム用の針を進めます。
- 病変部に針が到達していることが確認できたら、針の側面の窓を開け、病変部の組織を吸引し、針の窓を閉めながら組織を切除し、針の中に病変を採取します。
- 針を回転させて窓の向きを変え、組織の採取を繰り返します。針を抜くことなく、必要に応じて何回でも採取できます。
- 採取した組織を他のマンモグラフィ装置で撮影し、病変が採れているかを確認します。
- 病変採取の確認ができたら、マンモトーム用の針を抜去し、圧迫を外し、ベットに横になってもらい、圧迫止血を行います。出血がないことを確認して帰宅となります。
- 傷口確認の為、一週間以内の外来受診が必要です。当日の入浴は控え、次回受診までシャワーでの入浴をお願いします。日常生活に全く支障はありませんが、当日の激しい運動は控えて頂きます。病理診断結果は、2週間程度で分かります。
【装置説明】
・MAMMOMAT Inspiration(SIEMENS)
・STマンモトーム針(DEVICOR)

・標本撮影(赤丸内にある白く描出されているものが採取された石灰化)