業務紹介

【臨床工学技士とは】

臨床工学技士は、医師の指示の下に、人工心肺装置・人工呼吸器・血液透析装置等の生命維持管理装置の操作および保守点検を行うことを業とする者で、近年の医療機器の目覚ましい進歩に伴い、医学的、工学的な知識を必要とする専門技術者です。

人工呼吸療法業務

  院内すべての人工呼吸器の日常点検・定期点検を行うとともに毎日、使用中の人工呼吸器の点検及び使用状況の確認を行い、医師・看護師と共に安全な呼吸療法を心がけています。
【業務内容】

人工心肺、各種補助循環業務

    心臓外科領域の手術時に、一時的に心臓を停止させ、心臓(循環)と肺(ガス交換)の機能を代行して生命を維持する人工心肺装置の操作および循環管理を行っています。また、各種補助循環装置、PCPS(経皮的心肺補助装置)、IABP(大動脈バルーンパンピング)等の操作および各機器の保守管理も行っています。

心臓カテーテル検査・治療業務

 当院では、1981年より心臓カテーテル検査を開始し、84年より冠動脈形成術を開始しています。臨床工学技士の業務は、検査・治療の際に使用する、ポリグラフ、血管内超音波画像診断装置(IVUS)、光干渉断層画像診断装置(OCT)等の操作や、経皮的一時ペースーメーカを使用する際の補助及び操作、データ管理などの外回り、また清潔野に入り天台のフレミング、各種デバイスの準備、医者のアシスタントを行い検査・治療が円滑に進むようにしています。当院は、定期検査の他に夜間・休日の緊急治療にも対応できるような体制をとっています。

心臓ペースメーカ外来業務

  ペースメーカー植込み手術時の立会い、植込み後のペースメーカー動作確認から退院後も定期的に外来で、プログラマーを用い、電池電圧や電池寿命、リード抵抗、閾値、心内波高などを点検し、最適な動作状態を維持できるようにしています。

血液浄化療法業務

 透析治療以外にも水処理装置、透析治療装置などの機器の保守、管理を行い、水の清浄化を左右する水処理装置の管理として、定期的な水質(エンドトキシン)測定、劣化部品の交換、ROタンクの消毒、洗浄などをすることで水の清浄化を保ち、透析液は濃度を適正な値に管理し、エンドトキシンカットフィルターに通すことで患者様により安全な透析液を供給しています。その他にも、急性腎不全、多臓器不全の患者様に対してICUCCUにて行う持続的血液濾過透析(CHDF)やエンドトキシン吸着療法(PMX-DHP)や劇症肝炎などの時に行われる血漿交換療法(PE)等各種血液浄化療法を行っています。

医療機器保守管理業務

  院内で使用する医療機器(人工呼吸器、患者監視装置、輸液ポンプ、シリンジポンプ、低圧持続吸引器など)は必要に応じて病棟・外来へ貸し出し、使用後返却された医療機器は点検・整備を実施して安全性・信頼性を確認した上で貸し出しを行う「中央管理システム」を用い、機器を安全かつ効率良く運用を行っています。

院内勉強会・教育業務

  院内では、多種多様な医療機器を同時に使用する場面が多くみられます。各機器を正しく使用し、患者さんに適した治療を提供するため、スタッフに対し勉強会等行っています。現在は、病棟から依頼があった場合のみ行っているので、今後は定期的な実施を目標としています。