乳がん検診について

基本的な乳がん検診システムは、マンモグラフィ検診です。 視触診を併用します。対象は40歳以上の無症状の女性で、2年毎に実施します。 マンモグラフィで触診でもわからないような小さな乳がんを発見することにより、乳がん死亡率の減少が期待されています。 実際に、マンモグラフィ検診では、再発リスクの低い非触知乳がん、非浸潤がん、第1期乳がんが多く発見されています。 検診受診率が50%を越えると乳がん全体のなかで再発リスクの低い乳がんが多くを占めることになり、死亡率が減少することが期待されています。 しかし、現実には残念ながら受診率は全国平均で20%強程度です。 この受診率を向上させるのが急務となっております。 早期に発見されれば、治療費も進行がんに比べ少なくてすみます。 乳がんにならないという一次予防は現実的には実現は困難です。 そこで乳がんになっても早期診断や治療で乳がんでは死なないようにするという二次予防が重要になってきます。 この早期診断のために乳がん検診が大切なのです。 しかし40歳未満では、残念ながら有効な検診システムが確立されていません。 自己触診などで異常を感じたら早めに乳腺外来を受診してください。 また、身内に乳がんがいる方もリスクが高いので、定期的検診を受けることをお勧めします。 仕事、育児、子供の教育など、女性のライフステージの最も大切な時期を侵す乳がんから少しでも多くの女性を解放したい、それが私たち実行委員の願いです。

マンモグラフィ検診でよくあるご質問

Q1 体への影響はないの?

A マンモグラフィ撮影の放射線が人体へ及ぼす危険性はほとんどありません。東京からニューヨーク間の飛行機のなかで受ける宇宙からの放射線料の約半分といわれています。安心して検査を受けてください。 (ただし、20歳代から毎年マンモグラフィを受けることはお勧めできません)

Q2 マンモグラフィ検診での乳がん発見率は?

A 統計によると検診で「精密検査が必要」とされる人は約5%、そして精密検査受診者のうち乳がんと診断される人が5~6%といわれています。受診者1,000人に2.0%~2.5人の割合で発見されます。マンモグラフィによって早期がんの発見率が高くなります。

Q3 圧迫されると痛いの? いつ受ければいいの?

A 「ものすごく痛い」と言われる方と「全く平気」と言われる方は、それぞれ1割ずつ。8割の方は我慢できない痛さではないと感じているようです。生理前はホルモンの影響で乳房が張って痛むことがあるため、生理が始まって7~10日くらいの乳房の柔らかい時期に検査を受けられるのが良いでしょう。